[ニコン] Nikomat ELW / Nikon EL2 | Film Cameras | 1977

Nikon EL2

Nikomat ELW / Nikon EL2

 ニコマート ELW は、1976年初頭にニコマート EL(1972年に発売されたモデル)からのマイナー変更モデルとして発売された。同年4月に「キャノン AE-1」とともに「パワー ワインダー A」が発売され、このカメラは日本で「連続撮影 SLR」というキャッチフレーズで市場を席巻し、900万台以上が販売された。

この記事の著者は、以前ニッポンコガクの設計部門で働いていたが、電子部品会社の営業担当者から「ニッポンコガクは『連続撮影 SLR』を作らないのですか?」と尋ねられた際に、複雑な気持ちを抱いたという。その理由は、この営業担当者がニッポンコガクが「ニコン S2」や「SP」の時代から、自動フィルム巻き上げと連続撮影の先駆者であったことを知らなかったからだ。

この時期、SLRカメラにはワインダーやモータードライブがアクセサリーとして用意され、自動フィルム巻き上げ機能が人気となった。ニッポンコガクは、当時の市場の要求に応えるために、ニコマート ELW を発表した。

当初の計画 ニコマート ELW は、ニコマート EL に「オートワインダー AW-1」を取り付けたマイナー変更モデルであった。追加された部品は、カメラ底部のフィルム巻き上げカップリング、フィルム巻き上げを開始する信号を伝える電気接点、シャッターボタンのロックレバー(「シャッターボタンスイッチ」)である。これらの機能は、次モデルのニコン EL2(1977年)にも引き継がれた。

実際、このプロジェクトの初期から、ニコマート EL に自動フィルム巻き上げ機構を追加する計画があった。ニコン F やニコン F2 のモータードライブとは異なり、フィルム巻き上げレバー軸を両方向に直接回転させる設計がされていた。しかし、カメラ上部のフィルム巻き上げレバーが下部でフィルム巻き上げレバーが回転しても自分で回転しないように、二つの軸を分けてリンクさせる必要があった。また、外部からシャッターボタン軸を回転させてフルスケールモータードライブを提供する計画もあったが、何らかの事情でこのアイデアは却下された。

オートワインダー AW-1 AW-1 は、ニコンが唯一「ワインダー」と名付けた製品としてしばしば論じられる。メーカーによってワインダーとモータードライブを区別する方法が異なるが、ニッポンコガクは連続撮影が可能かどうかで区別している。

この「AW-1」は、1フレームずつしか撮影できないため「ワインダー」とされる。機械的には、ドラムタイプではなく縦型正方形タイプのフォーカルプレーンシャッター SLR カメラで自動的にフィルムを巻き上げることができる点が重要である。このタイプのシャッターでは、フィルム巻き上げ軸が一方向に回転するだけではなく、両方向に回転する必要がある。この開発された駆動機構は、後にモータードライブ MD-11 や MD-12 にも使用された。

電気スイッチのジレンマ ニコマート EL では、フィルム巻き上げレバー(待機位置: 30度)が電源のON/OFFスイッチも兼ねており、一般に「フィルム巻き上げレバー スイッチ」と呼ばれている。ニコマート FTN や ニコン F2 のシャッターは機械式であるため、シャッターを押すときにスイッチを入れる必要はない。しかし、電子制御されているニコマート ELでは、電源がONでないとシャッター速度が制御されないため、電源がOFFの状態ではシャッターボタンがロックされるようになっている。

このため、バッテリーがない場合、唯一機械的に制御されたシャッター速度1/90秒のみが機能する。

フィルム巻き上げレバー スイッチは、電源を切り忘れるのを防ぐのに有効である。フィルム巻き上げレバーはカメラの中でも比較的大きな部品であるため、電源がONかOFFかを簡単に確認できる(また、カメラをハードケースに入れ、前面カバーを閉めることで、スイッチを切り忘れるのを防げる)。

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