[キヤノン] AF35M | November 1979
AF35M
これは当時、世界初のレンズシャッター35mmオートフォーカスカメラであった。近赤外線放射ダイオード(IRED)を使用した三角測量システムを採用していた。
アクティブAFシステムは、IREDが近赤外線ビームを被写体に放射し、その反射をピンフォトダイオードが受信する。シャッターボタンを半押しすると、IREDが被写体に近赤外線ビームを放射し、その反射がピンフォトダイオードによって受信される。これにより、光学的な一致距離計と同様に三角測量が行われる。レンズの焦点位置は自動的に調整され、被写体との距離に合わせてピントが合わせられる。近赤外線ビームにより、暗い環境でもピント合わせが可能となり、カメラは大ヒット商品となった。「Autoboy」という名前は、AFコンパクトカメラの代名詞となった。
- タイプ: 35mm レンズシャッターオートフォーカスカメラ、プログラムEEおよび内蔵フラッシュ付き
- 画面サイズ: 24 x 36 mm
- オートフォーカスシステム: 近赤外線ビームを使用した三角測量システム。プレフォーカス可能。
- レンズ: 38mm f/2.8 (4群3枚)
- シャッター: 電子制御プログラムシャッターおよび絞り。EV 6 (f/2.8, 1/8秒) – 17 (f/16, 1/500秒) (ISO 100で)
- ビューファインダー: 投影されたフレームを持つ反転ガリレオビューファインダー。画像エリア内にはAFフレーム、近距離、中距離、遠距離のゾーンフォーカスマーク、視差補正マーク、バッテリーチェックおよびカメラの揺れ警告が表示されている。倍率0.5倍、85%カバレッジ。
- EE: CdSセルによるフルオートプログラムEE。測光範囲: EV 6 – 17 (ISO 100で)。フィルム感度範囲: ISO 25 – 400。
- 内蔵フラッシュ: ガイドナンバー14 (ISO 100でメートル単位)。手動ポップアップ。フィルフラッシュ対応。
- 電源: カメラおよび内蔵フラッシュ用1.5V AAバッテリー2個。
- フィルム装填および進行: スロット型テイクアップスプール。シャッターボタンを押すと内蔵モーターで自動進行。
- フレームカウンター: 増加式。カメラバックを開けると自動でリセット。
- フィルムリワインド: リワインドスイッチによるパワーリワインド。
- 寸法および重量: 132 x 77 x 54 mm, 405 g