[キヤノン] Dial 35 | November 1963
Dial 35
自動フィルム巻き上げと巻き戻しはスプリングモーターによって駆動される。「ダイヤル」の名称は、CdS光電池のリングが電話のダイヤルのように見えることから付けられた。スプリングモーターの巻き上げ装置はカメラグリップとしても機能し、片手での撮影を可能にする。シャッタースピード優先自動露出(EE)が露出制御に使用される。カメラは、ファインダー内で近距離、中距離、遠距離のアイコンに合わせて針でピントを合わせる。このカメラは、フィルム装填後に自動的にフレーム1にフィルムを巻き上げる最初のカメラである。
- タイプ: スプリングモーターグリップによる自動フィルム巻き上げ(連続撮影可能)機能を備えた35mmレンズシャッターゾーンフォーカス半フレームカメラ。
- 写真サイズ: 24 x 18 mm
- レンズ: Canon SE28mm f/2.8(5群3枚)
- シャッター: Seiko-sha、レンズ後面測光。Bおよび1/30から1/250秒。X-シンクロフラッシュ。
- ファインダー: 逆ガリレオ式ファインダー、フレームが投影される。倍率0.42倍、カバレッジ90%。ファインダー内左側には近距離、中距離、遠距離の焦点距離に対応する針状絵が表示されている。ファインダー下部には露出計の針と適正露出ウィンドウ。左右には過剰露出および露出不足警告ゾーン。
- フォーカス: レンズのフォーカスレバーで0.8mから15m(無限遠)までのゾーンフォーカスマークを一致させる。
- EE: シャッタースピード優先露出計(CdS素子)。測光範囲はEV 8(f/2.8、1/30秒)からEV 17(f/22、1/250秒)まで、ISO 100で。最大測光範囲はEV 21。フィルムスピード範囲はISO 8〜500。絞りは絞りノブを引き出して回すことで手動設定可能。
- フィルムの装填と巻き上げ: カメラ背面を開けてスプールに挿入。スプリングモーターにより自動的にフレーム1まで巻き上げ。完全に巻き上げられたスプリングモーターは、約20回の連続撮影を行う。連続撮影速度は毎秒2フレーム。
- フレームカウンター: カウントアップ。カメラ背面を開けると自動的にリセットされる。フィルム巻き戻し時にカウントダウン。
- フィルム巻き戻し: 完全に巻き上げられたスプリングモーターで自動巻き戻し(巻き戻しRボタン設定およびシャッターボタン)。
- 電源: 1.3V H-P水銀電池。
- 寸法と重量: 99 x 76 x 44 mm、430 g。