[キヤノン] Demi | February 1963
Demi
1959年9月、オリンパス・ペンは日本で初めてハーフフレームフォーマットを提供したカメラであり、これにより35mmフィルム1本で撮影できる枚数が2倍になった。キヤノンもまた、コンパクトで高級感のあるハーフフレームカメラの開発を始めていた。
その結果、キャノン・デミはポケットサイズで高性能な機能を提供した。このカメラは、ダイレクトビューファインダー、28mm f/2.8レンズ(5群3枚)、およびレンズ後ろにある光値プログラムを使用したマッチ・ニードル型のセレン露出計を搭載しており、正確な露出測定を可能にしていた。デミが発売された時点ですでに12種類の競合モデルが市場にあったが、デミは非常に人気を集めた。「デミ」という名前は、フランス語で「半分」を意味する。
- デミ2は、前後のカバーが真鍮の代わりに軽量なアルミニウムで作られている。
仕様:
- タイプ: 35mmレンズシャッター、ゾーンフォーカス、ハーフフレームカメラ
- 写真サイズ: 24 x 18 mm
- レンズ: Canon SH28mm f/2.8(5群3枚)
- シャッター: Seiko-sha L、レンズ後ろの光値プログラム。EV 8(f/2.8, 1/30秒)~EV 17(f/22, 1/250秒)、X-シンクフラッシュ
- ビューファインダー: ケプラー型ファインダー、倍率0.41x、90%のカバレッジ
- フォーカス: レンズのフォーカスリングでゾーンフォーカスマークに合わせる。近距離(1m)、中距離(3m)、遠距離(15m)のピクトグラム。フォーカス範囲は0.8mから15m(無限遠)まで。
- 露出調整: 内蔵のセレン光電池露出計、動く針とプログラムにより、シャッター速度と絞りの組み合わせに適した露出を決定。測光範囲はEV 8〜17(ISO 100)。フィルム感度範囲はISO 10〜400。
- フィルムの装填と巻き上げ: カメラの背面を開けてスプールにセット。カメラ上部のレバーで巻き上げ。 (145回の単独または部分的なストローク、さらに20回の追加ストローク)
- フレームカウンター: 数字が増加する。カメラの背面を開けると自動的にリセットされる。
- フィルムの巻き戻し: カメラ上部のクランク
- サイズと重さ: 115 x 68 x 37mm, 380g